【目次】
(冒頭の作品)
Twilight on the Sound, Darien, Connecticut
Artist:John Frederick Kensett (American, Cheshire, Connecticut 1816–1872 New York)
Date:1872
Culture:American
Medium:Oil on canvas
Dimensions:11 1/2 x 24 1/2 in. (29.2 x 62.2 cm)
Classification:Paintings
もじのすけです。
本記事は昨日投稿した記事と同じです。
昨日の記事は、予約投稿に失敗して更新一覧に載らなかったので、再アップのために削除しました。何度も同じ記事が出たり消えたりして申し訳ありません。
1 8月9日と同じ状態
「もじのすけの文字ブログ」というブログを書いて毎週木曜日に更新しているわけですが、仕事が多忙で最近のストックはゼロです。現在木曜日の午後10時10分。つまり、今から書くしかありません!
今日はあと1時間50分しかありません。
心が折れそうになりますが、がんばって書きたいと思います。
はあ~。それにしても、時間って大事ですね。
・・・というくだりの記事を8月9日に書きました。
今回も全く同じ状況です。
われながら進歩が見られませんね!
とにかく、本題に入りましょう。今日のお題は
「速読術に関する個人的な見解」です。
2 娘の疑問「速読術はよいもの?」
ある朝、食事をしているときに、食卓の向かい側に座っている娘(小4)がこんなことを言い出しました。
「速読術ができると文章が速く読めていいのかなあ。」
「私はもともと読むのが速いけど、速読術を練習したらもっと速く文章が読めるようになるかなあ。」
みなさんはどう思いますか。
私はこう答えました。
「時と場合によるよね。」
「そもそも『文章が読める』というのは、何を指すのだろうか。」
「もし『文章が読める』というのが『キーワードがどこに書いてあるのかを探せる』ということであれば、速読術は有効かもしれないね。」
「でも『文章が読める』というのが、『この文章の作者は、どういう論理の積み上げで言いたいことを書いているのかがわかる』『作者や当事者がどんな感情や雰囲気を込めて書いているのかがわかる』ということなら、速読術はかえってジャマになるだろうね。」
そんなことを言いながら、速読術について考え始めました。
(ちなみに私は速読術を学んだことがないので、的外れだったら訂正します。)
3 速読術の種類は2つ?
3-1 キーワード配置把握法
私の個人的な経験でいえば、速読術には2つの方法があるように思います。
1つは、視界に入る範囲の文章全体を見て、どんなキーワードがどこに書いてあるかを意識する方法です。
これを「キーワード配置把握法」(方法A)としておきましょう。
これをすれば「てにをは」などを気にせずに文章が読めます。キーワードから一気に文章の流れを把握(推測)できるので、読むスピードが確実に上がります。
みなさんがネットの文章を「流し読み」するときはどうでしょうか。これに近い状態ではないでしょうか。
さらにいえば、キーワードさえも意識せずに、画面をスクロールさせて文章を流れさせる、完全な「流し読み」をしている方もいると思います。
そんな人に「せめてこの記事は『流し読み』しないでくださいよ~!」って言っても、すでに読み流されているかもしれませんね(泣)。
ちなみに、私は、「キーワード配置法」(方法A)は昔からできますし、大人になってからはどんどん速くなっているような気がします。
3-2 フォトリーディング
しかし速読術にはもう1つの方法があると思います。さっきの方法よりももっと速く読める速読術です。
それは「フォトリーディング」です。
これを方法Bとしておきましょう。
たとえば、本なら見開き2ページを写真のように脳裏に焼き付けて、後で脳内で読書をする方法です。(スナップショット機能、プリントスクリーン機能)を自分の頭だけで使うイメージです。
後で脳内でじっくり読むという感じです。写真に写った本のページを読むようなイメージです。
実は、私の記憶がいい加減でなければ、私は高校生のときと大学生のときは、フォトリーディングができていたように思います。私は、昔は暗記大好き人間だったので、何でもかんでも暗記で乗り切っていました。
参照(「もじのすけの性格」のところに書いてあります)
しかし、今はフォトリーディングは全くできません・・・。
そもそもやろうという気力が湧きません。大人になるとトランプの「神経衰弱」をしたくなくなる現象ってありますよね。それと同じだと個人的には思っています。
フォトリーディングをするときに、文字の形も文字として見ずに、単に線の塊として脳裏に焼き付ける人もいるでしょう。ですが、私の場合は、かつて脳裏に焼き付けるときには、文字は文字として意識していました。日本語の文章ならできても、英語の文章ではできませんでした。
そうすると、私がやっていたのは完全なる「フォトリーディング」ではないかも。
正確には、キーワード配置の把握 と レイアウトや文章の脳裏への焼き付け を同時に行っていたのかもしれません。つまり方法Aと方法Bの中間ができただけなのかもしれません。
私の感覚からすれば、キーワード配置把握法(方法A)は、まだ文字を文字として読んでいます。そして文字の並びを意味を持つ言葉としてとらえ、文章を「読んで」います。
これに対してフォトリーディング(方法B)は文字を文字として読むのではなく、単なる画像として「見て」脳内に焼き付けているのだと思います。
そして後でゆっくり脳内でページをめくりながら読むのだと思っています。
このように考えると、
文字を意味を持った記号として素早く読み取るのが、キーワード配置把握法(方法A)。
文字を単なる線の組み合わせとして画像として読み取り、後で脳内で読むのが、フォトリーディング(方法B)。
速読術はこの2つに区別できるのではないか、と思っています。
4 速読術に対する私のスタンス
私はかつての暗記大好き人間ではありません。感性でとらえる派になっています。
今の私にはフォトリーディング(方法B)はできません。キーワード配置把握法(方法A)とフォトリーディング(方法B)の中間もできません。トレーニングすれば回復・上達するのかもしれませんが、その気はありません。
少なくともフォトリーディングに関して今の私が直感的に思うのは、「読める文字は文字として読んだ方がよい。」、「せっかくの読める文字を、単なる線を組み合わせた記号として読むのはよくない。」です。
自分ができないフォトリーディングについて考えるのは、このへんで止めておきます。
そこで、私にとって唯一できる速読術(もどき?)であるキーワード配置把握法(方法A)について、もう少しだけ考えてみたいと思います。
キーワード配置把握法(方法A)を身につければ、「文章が読める」ようになるのでしょうか。
ここで、最初の娘の問いに戻りたいと思います。
(1)「速読術ができると文章が速く読めていいのかなあ。」
(2)「私はもともと読むのが速いけど、速読術を練習したらもっと速く文章が読めるようになるかなあ。」
(2)についてあらためて答えるとすれば、「そのとおり。もっと速くなるだろうね。」と答えます。
では(1)「速読術ができると文章が速く読めていいのかなあ。」という点はどうでしょうか。
私は、よくないと思います。
文字の並びである文章には、当たり前のことですが、内容があります。そして書いた人の思いがあります。
それらを感じ取るためには、①正確な文字通りの意味を読み取る基礎力と共に、②文字・文章・論理構造・レイアウトなどからさまざまな作者の感情や文章の雰囲気を読み取る応用力が必要です。
①は文章を読む、②は文章を味わう。
「①文章を読む」を速く習得したいがために速読術を身につけ、「②文章を味わう」をおろそかにするのは、良くないと思います。
「②文章を味わい」ながら「①文章を読む」ことに慣れる。
そうして読み慣れていくと結果的にキーワード配置把握法(方法A)になるのだと思います。
そうなれば、文章をザッと読めばよいときにも、しっかり読み取る必要があるときにも、それぞれの状況に最適な速さで、自然に読めるようになる。
(1)「速読術ができると文章が速く読めていいのかなあ。」
この娘の質問に対する私の最終的な答えはこうなります。
「もう速く読めているんだから速読術をすることはないよ。味わいながら文章を読んで、結果的にもっと速く読めるようになったらそれが本当の文章を読む力の向上だよ。」
おつかれさまでした。
あちゃー。
9月6日(木)中のアップロードのセットに失敗してしまいました。
ただ今9月7日(金)になってしまいました。
Shiva as Lord of Dance (Nataraja)
Period:Chola period (880–1279)
Date:ca. 11th century
Culture:Indian (Tamil Nadu)
Medium:Copper alloy
Dimensions:H. 26 7/8 in. (68.3 cm); Diam. 22 1/4 in. (56.5 cm)
Classification:Sculpture
上杉謙信の手書き文字から作った
「けんしんフォント」無償公開中
【ダウンロードはこちら】
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http://mojinosuke.hatenablog.com/entry/2017/04/06/130000
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