もじのすけ の文字ブログ

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文字について考えたことをつづっています

けんしんフォントを作った目的

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【目次】

 

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もじのすけです。

 

前回の記事では、

上杉謙信の手書き文字フォント

(おてフォン)として

「けんしんフォント」を公開しました。

 

mojinosuke.hatenablog.com

 

 

今回は、

けんしんフォントを作ったきっかけ、と

無償公開の思い、について

お話ししたいと思います。

 

なおこのブログでは、基本的に

上杉謙信公のお名前を、

上杉謙信と呼ばせていただいております。 

 

 

1 けんしんフォント作成のきっかけ

 

前の記事でもお話ししましたが、

けんしんフォントの元になった画像は、

こちらになります。

http://mojinosuke.hatenablog.com/entry/2017/03/09/173000#6上杉謙信の字をなぞってみたいろは折手本

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上越市史 別編1 上杉氏文書集一 別冊(編集:上越市史編さん委員会 発行:上越市。平成15年)P146 上杉謙信いろは折手本)

(原本は米沢市上杉博物館蔵) 

 

・・・いつ見ても美しいですね。

 

もともとこのブログでは、

なぞってみたシリーズ」と題し、

歴史上の人物の手書き文字を

なぞってきました。

 

達筆な人、特徴的な字の人、

あっさりした人、など。

 

どの人もさすがの字でした。

 

その中でも、

「いろは折り手本」に書かれた

上杉謙信の字はとても不思議でした。

 

抱いていた印象とあまりにも違う、

やさしく、そして軽やかな文字たち。

そして何よりも美しい。

 

上杉謙信は、

まだ子どもであった

喜平次(後の上杉景勝)のために

手本を書いたと言われていて、

1文字1文字に

愛情がこもっていました。

 

昔の書状ならば、

続け字で書かれているのが普通なのに、

この書状では、珍しく

1文字1文字独立して

書かれています。

 

その文字たちをじーっとながめていると

①フォントを作ってみたい

②素人が作ったフォントでも、

 元がこれほど美しいからきっと大丈夫

③自分だけで楽しむのはもったいない。

 上杉謙信ほどの有名人の文字なら

 他の人にとっても面白いはず

という思いがわき上がってきました。

 

これが

けんしんフォントを作ることになった

きっかけです。

 

 

2 けんしんフォント無償公開の思い

 

一言で言えば、

みなさんで楽しんでいただきたい、

ということに尽きます。

 

ただ

上杉謙信の手書き文字の美しさを

一時的に楽しむだけでは

あまりにももったいない。

 

上杉謙信という存在は巨大です。

しかも、その手書き文字には、

気持ちが込められています。

 

その人柄や気持ちを

なぞって感じ取るのもよいでしょう。

ですが、

他人の文字をなぞる好き者は

そう多くはいないでしょう。

 

今回のけんしんフォントをきっかけに、

上杉謙信がより親しまれたり、

上杉謙信の字で

これまで以上に多くの人が

元気づけられるのであれば、

御本人の意向にも反しないだろう

と思っています。

 

ですので、

「けんしんフォントを使ってほしいと

 思う人は誰ですか?」

と問われれば、

ちょっとでも上杉謙信

興味をもっている方全員

です。

 

その中でも強いて言えば、

上杉謙信が生まれ育った

上越市のみなさんに

遊んでいただき、

地域おこしに使っていただきたいです。

 

越後上越上杉おもてなし武将隊のみなさん

約90年も続く謙信公祭を支えているみなさん

ご当地アイドル「がんぎっこ」が盛り上げる

高田本町商店街のみなさん、

を初めとする上越市のみなさんです。

(今は高田城百万人観桜会ですね。)

 

上杉謙信が治めた上越

町おこしの材料の1つとして

つかっていただければ、

これほど嬉しいことはありません。

 

けんしんフォントは

濁点がなく、

精度が高くないので、

難しいところはありますが、

・お土産の包装紙や

・お店のメニューの文字

・各種案内表示

・駅の柱の駅名表示「なおえつ」など

に使えないかと思っています。

 

けんしんフォントの精度で

難しい場合には、

原点に近い画像から、

特定の文字だけ高品質で写し取り、

きれいに印字してもよいと思います。

 

また、

けんしんフォントから離れますが、

元のかな手本の画像は、

小学生や幼稚園児などの

こどもの習字の素材として

イベントにも使えると思います。

 

というように、

もじのすけが自分で考えた使い方には、

限界があります。

 

フォントは

・誰でも使える

・編集が可能

・理論上永久に残すことも可能

なので、

そんなに小さな存在ではない

と思います。

 

上杉謙信は、

米沢市で敬愛されているでしょう

(上杉まつり、もうすぐですね)。

日本全国に(世界にも)ファン

おられることでしょう。

 

現に、

上越市から遠く離れた

もじのすけの住む町でも

「私、謙信ファンなんですよ。」

と言われたことがあります。

 

もじのすけが

けんしんフォントについて

考えるのではなく、

みなさんに、遊んでもらって

遊び方を広げていただくのが

一番だと思っています。

 

以上が

けんしんフォントを無償公開した

もじのすけの思いでした。

 

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