もじのすけ の文字ブログ

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文字について考えたことをつづっています

手書き文字の発展〔提言2〕将棋ソフトの駒の字は棋士が書け

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【目次】

 

(冒頭の作品)

Gameboard and Gaming Pieces

Period:New Kingdom
Dynasty:Dynasty 18
Reign:reign of Thutmose III
Date:ca. 1550–1295 B.C.
Geography:From Egypt, Northern Upper Egypt, Abydos, Cemetery D, Tomb D99, Egypt Exploration Fund excavations
Medium:Faience, modern wood

Gameboard and Gaming Pieces | New Kingdom | The Met

 

 

 

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もじのすけです。

  

1 手書き文字の復権

 

以前の記事では、

電子媒体上の活字の隆盛と

手書き文字の衰退について

説明しました。

 

その記事はこちらです。 

mojinosuke.hatenablog.com

 

その記事の中で、

「現在の文字の使われ方は

 紙媒体上の活字すら衰退気味。

 まして、手書き文字は・・・。」

という状態であることを

ご説明しました。

 

図にするとこんな感じになります。

 

f:id:mojinosuke:20171009130441p:plain

 

このように手書き文字は

良いところがたくさんあるのに

残念ながら衰退しています。

 

 

私は、それを食い止めたい、

手書き文字を何とか残したい、

と思っています。

 

というか、

手書き文字の現状を逆手にとって

手書き文字を

むしろ発展させたい

と思っています。

 

 

2 前回の記事〔提言1〕

 

前回の記事では、

この観点からの

第1弾の提言をしました。

 

棋士をはじめとする有名人の

手書き文字で書かれた

将棋の駒を発売すべき、

という話です。

 

前回の記事はこちら。 

mojinosuke.hatenablog.com

 

この〔提言1〕の位置づけを

先ほどの図で示すと

このようになります。

 

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3 将棋ソフトの駒の字

 

今回は手書き文字の復権

そして発展への提言

第2弾です。

 

テーマは

「将棋ソフトの駒の字は

 棋士が書け」

です。 

 

 

 

3 将棋ソフト

 

私は、スマホやパソコンの

将棋ソフトで遊ぶ習慣がありません。

なので、

将棋ソフトの種類にも売れ筋にも

詳しくはありません。

 

そこで

本当に浅い調べ方ですが、

ざっと見てみましょう。

 

 

 3-1 将棋倶楽部24

 

日本将棋連盟には、

将棋倶楽部24」という

公式対戦アプリがあるようですね。

 

人同士で対戦するので、

厳密にはゲームと言えるのか、

自信がないですが、

「対戦ゲーム」だと思っています。

www.shogi.or.jp

 

 

 3-2 天下一将棋会

 

6年前のもののようですが、

棋士をゲームに取り込んだものとして

コナミ日本将棋連盟公認のゲーム

天下一将棋会2」があります。

 

www.youtube.com

 

セリフは棒読みですが

ビジュアル的な演出が派手ですね。

棋士から揮毫がもらえることが

あるようです。

 

 

 

 3-3 激指シリーズ

 

昔からの実力派として、

マイナビ出版の「激指」シリーズ

があります。

 

ゲーム事情にうとい私でも

「激指」シリーズは

機械対棋士の対決で

聞いたことがあります。

 

 

「激指14」まで出ているようですね。

激指 - Wikipedia

book.mynavi.jp

前作激指13から登場のアイドル棋士竹俣紅女流1級に加えて、人気・実力を兼ね備えた香川愛生女流三段が数多くの画像と多彩な音声で、指導対局中にさまざまな表情やアドバイスをしてくれます。

とのこと。

 

「激指14」と他の将棋ソフトを

対戦させてみた記事はこちら。

www.4gamer.net

 

激指14は、

BONANZA THE FINAL 優勝記念版」

などの有名なソフトたちと

対戦していました。

(結果は記事をご覧下さい。)

 

もっとも、

どの将棋ソフトでも

私の棋力をはるかに

超えていることでしょう。

 

私としては、

強者ソフト同士の対戦を

ただただ見守るばかりです。

 

 

 

 3-4 将棋ゲームアプリ

 

スマホで手軽に遊べるように

将棋ゲームアプリも

たくさん存在しているようです。

 

初心者にとって定番の

日本将棋連盟公認のゲーム

「将棋ウォーズ」も

1位に入っています。 

https://my-best.com/2344

 

いろんなアプリがあるなあ、

というのが素朴な感想です。

 

 

 3-5 本将棋内藤九段将棋秘伝

 

ちなみに私にとって、

将棋ゲームの原点はこちらです。

 

www.otakaraou.com

 

このゲームは、

内藤國雄九段の監修で

製作されています。

ですが、御本人が

登場するわけではありません。

 

私の記憶では、

このゲームのコンピュータは

さほど強くはありませんでした。

 

「膠着状態になると

 ガマンできなくなり

 悪手を指して敗れる。」

そんなパターンが

多かったように思います。

 

プログラムが未熟な点を突いて

15手で勝つ様子や、

完膚なきまでに勝ち尽くす様子

紹介された記事もありました。

 

それは、

ハンドルネーム「よいち」さんの

「資格への捷径」(しょうけい)

というホームページです。

その中の「ファミコン倶楽部」

というコーナーです。

http://www.k5.dion.ne.jp/~syoukei/naitoukudannsyougihidenn.htm

 

なつかしい・・・。

そして笑えます。

 

 

 

4 気になった将棋ソフト

 

 

本当に薄いですが、

将棋ソフトをざっと見てみました。

 

多彩な将棋ソフトがあることを

実感しました。

 

ですが、

将棋の駒の字にまで演出を

加えたものはありませんでした。

 

見てきた中で

私が気になったのは、

天下一将棋会2」や

「激指14」のように

棋士が登場するものでした。

 

 

せっかく

棋士の顔、声を将棋に取り込み

演出するのであれば、

駒の字も手書き文字で見てみたい。

 

違和感をもつ人もいるでしょうから、

デフォルトの文字と棋士の字とを

選択できるようにすればよい。

 

本格派の将棋ソフトでなくても

気軽な将棋アプリに

棋士をはじめとする

有名人の手書き文字を

入れることも可能でしょう。

 

そんな風に思いました。

 

〔提言1〕で実際の将棋の駒に

棋士の字を入れることを提案しました。

 

もしかすると今回の

〔提言2〕ゲーム画像の変化

の方が、

実物の駒に手を入れなくて済み、

気楽かもしれませんね。

 

 

 

 

5 まとめ

 

さて、そろそろ

まとめに入りましょう。 

 

以前、

「文字と媒体の関係」シリーズでは

文字と媒体の歴史的な移り変わりを

図に表して検討してきました。

 

すなわち

文字と媒体の関係 (1)①手書き文字の紙 - もじのすけ の文字ブログ

から

文字と媒体の関係(1)と(3)中間まとめ ~手書き文字の衰退~ - もじのすけ の文字ブログ

までの移り変わりです。

 

 

それでは、今回の

「将棋ソフトの駒の字を棋士が書く」

というお話は、

「文字と媒体の関係」の文脈では

どこの問題になるのでしょうか。

 

下の図を見てください。

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どこの話になるでしょうか。

 

今回は、

スマホやパソコンやゲーム機での表示を

検討しているのですから、

電脳世界の話です。

 

そうすると、

電脳世界の手書き文字の話なので、

(1)③手書き文字の表示の電子媒体

   (電子媒体上の手書き文字)

の話になります。

 

手書き文字と活字の現状は、

こちらです。

 

 

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ここから、

前回の記事では、

実際の将棋の駒に

有名人の字を入れる話をしました。

 

その話を図で示すと

こんな感じになります。

 

 

f:id:mojinosuke:20171102000843p:plain

 

 

今回は(1)③の話ですから、

さらに今回の提言を加えると

こうなります。

 

 

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今回のテーマは

 

「将棋ソフトの駒の字は

 棋士が書け」

 

でした。

 

 

失礼な言い方になっているので、

恐縮なのですが、

正確な思いとしては

棋士の方に書いていただき、

 ソフト会社の方に

 ゲームを作っていただきたい」 

です。

 

このことは、当然ながら

将棋の普及が第1の目的です。

ですが、さらには、

電子媒体上の手書き文字を

活性化させる意義があります。

 

 

もし、

この記事を読まれた方で

棋士日本将棋連盟、ゲーム会社の方や

そのお知り合いの方がおられたら、

こんな要望があることを

お伝えいただけるとありがたいです。

よろしくお願いします。

 

 

ぜひ実現したらいいなあと思います。

 

おつかれさまでした。

 

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Gaming pieces

Period:Second Intermediate Period–Early New Kingdom
Dynasty:Dynasty 17–Early Dynasty 18
Date:ca. 1635–1458 B.C.
Geography:From Egypt, Upper Egypt, Thebes, Asasif, Courtyard CC 41, Pit 3, Burial E 3, In coffin, MMA excavations, 1915–16
Medium:Ivory

Gaming pieces | Second Intermediate Period–Early New Kingdom | The Met

 

 

 

 

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 http://mojinosuke.hatenablog.com/entry/2017/04/06/130000

 

  

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