もじのすけ の文字ブログ

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文字について考えたことをつづっています

電子書籍(電子媒体)と本(紙媒体)の違い(1)

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【目次】

 

 

(冒頭の作品)

清中期 《御製七佛塔碑記》玉冊
Jade book

Period:Qing dynasty (1644–1911)
Date:18th century
Culture:China
Medium:Jade (nephrite)

Jade book | China | Qing dynasty (1644–1911) | The Met

 

 

 

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もじのすけです。

  

1 電子書籍と本の違い 

 

今回は電子書籍と本の違いについて

考えてみたいと思います。

 

これから、

(Ⅰ)電子書籍(電子媒体)

(Ⅱ)本(紙媒体) 

の機能について質問をしていきます。

 

どちらが便利かを考えてみてください。 

 

一応私の場合の回答も書きますので、

同じだったり、違ったりする点を

参考にしてみて下さいね。

 

 

2 質問

 

 2-1 手に取って見はじめるのはどっちがラク?

 

手に取って見始めるのは

どっちがラクですか?

(Ⅰ)電子書籍 ですか?

(Ⅱ)本 ですか?

 

私は、

〇(Ⅰ)電子書籍

◎(Ⅱ)本    です。

 

(Ⅰ)電子書籍は、

スマホのアンドロイドで

Kindleアプリを使って読みます。

わりと立ち上がりが早くてラクです。

だから、〇です。

 

(Ⅱ)本は

すぐに開けることができるので

スーパー楽チン。

なので、◎です。

 

 

 2-2 ページをめくるのはどっちが便利?

みなさんはどうですか?

 

私は、

〇(Ⅰ)電子書籍

〇(Ⅱ)本    です。

 

どちらも指1、2本で動かせるので、

同じくらい便利です。

 

本はパラパラめくれるのが便利です。

 

私は、普段

スポーツジムでランニングマシンで

スマホを固定し、

歩きながら読んでいます。

 

こんな時には、

電子書籍は指1本でページを

替えられるので便利です。

 

ということでどっちも〇です。

 

 2-3 レイアウトはどっちが読みやすい?

 

電子書籍の場合は、レイアウトについて

縦横の行数や字数を変えることができます。

拡大縮小もできます。

 

本の場合は印刷されているので

レイアウトは固定です。

 

どっちがラクでしょうか?

 

 

私の場合は、

時と場合によります。

基本的には

〇(Ⅰ)電子書籍

〇(Ⅱ)本    です。

 

私にとって、

電子書籍は多読用、本は精読用、

と使い分けていますので、

それを前提にお話しします。

 

味わったり、考えながら読みたいときは

レイアウトが固定されていた方が

読みやすいです。

だから(Ⅱ)本を読みます。

 

ノウハウ的な本など、

大まかに内容をつかむ目的で

読むときには、

レイアウトやページめくりが簡単な

(Ⅰ)電子書籍を使っています。

 

先ほども言いましたが、

私は、普段

スポーツジムでランニングマシンで

スマホを固定し、

歩きながら読んでいます。

 

読みやすいレイアウト、

字の大きさ、明るさにして

読んでいます。

 

レイアウトはどっちが読みやすいか?

私は、どちらも〇です。

〇(Ⅰ)電子書籍

〇(Ⅱ)本    です。

 

 

 2-4 書き込みがラクなのはどっち?

 

これは、みなさんも私も

一致するのではないでしょうか。

 

✕(Ⅰ)電子書籍

〇(Ⅱ)本    でしょう。

 

紙に書き込むのは比較的簡単です。

その意味で本はカンタン。

ただ、書き込みをするには

ペンが要ります。 

 

もちろん

ペンがなくても

ページを折ったり付せんをつけて

目印にすることもできます。

ただ、それだと書き込みとは

言えないでしょう。

 

その意味では

(Ⅱ)本への書き込みは〇

 

電子書籍に書き込み機能はありますが、

現時点ではまだまだ使いづらい。

ということで、

(Ⅰ)電子書籍は✕

 

 

 2-5 ボリュームを把握しやすいのはどっち?

 

文章のボリュームを把握しやすいのは

どちらでしょうか。

これも一致しそうです。

 

手にとって厚みでカンタンに

量を把握することができるので

(Ⅱ)本が◎でしょう。

それができない(Ⅰ)電子書籍は✕。

 

つまり

 

✕(Ⅰ)電子書籍

◎(Ⅱ)本    です。

 

 

 2-6 キーワードや話題を検索しやすいのはどっち?

 

私の場合はこうです。

◎(Ⅰ)電子書籍

△(Ⅱ)本

 

電子書籍は明らかに検索しやすい。

だから◎。

 

本で話題を探すのは、

ページをパラパラめくればよく、

探しやすいです。

ですが、

キーワードはなかなか

見つけられません。

 

速読術を身につけていれば

別かもしれませんが

私は速読術を使えません。

ということで本は△。

 

みなさんにとって

キーワードや話題を

検索しやすいのはどちらですか?

 

私は

◎(Ⅰ)電子書籍

△(Ⅱ)本    です。

 

 

 2-7 目がラクなのはどっち?

 

みなさんはどうですか?

 

私は、

✕(Ⅰ)電子書籍

◎(Ⅱ)本    です。

 

私にとって

目に光が入らず、疲れにくいのは、

明らかに(Ⅱ)本です。

 

ブルーライトがどうこうというより、

私にとっては光が目に入ると疲れます。

(Ⅰ)電子書籍だと目が疲れます。

 

目が疲れるので読み方も変わり

「浅読み」になります。

この点は次の記事で書きました。

mojinosuke.hatenablog.com

 

本は疲れにくいが、

電子書籍だと目が疲れる。

これが私の感覚です。

 

読者のみなさんの中でも

私と同じ感覚の人が多いとは思います。

ですが、実際には、

私の知人で逆の結論の人もいます。

 

紙だと光が出ないので、

目をこらして文字を読む、

それがしんどい、

ということなのかもしれません。

 

何事も思い込みは危険ですね。

 

 

 

 2-8 持ち運びがラクなのはどっち?

 

持ち運びがラクなのは

どちらでしょうか。

 

1冊なら違いは無いかもしれませんが、

大量の書物のデータを

持ち運べるという意味では、

圧倒的に(Ⅰ)電子書籍がラクでしょう。

(Ⅱ)本(紙)は重いです。

 

ということで

◎(Ⅰ)電子書籍

✕(Ⅱ)本    でした。

 

 

 2-9 編集・引用がラクなのはどっち?

 

それでは、最後の質問です。

 

編集や引用がラクなのはどちらでしょうか。

 

コピペ切り貼りがラクなのは明らかに

(Ⅰ)電子書籍でしょう。

 

(Ⅱ)本は

レイアウトが変わらない以上

それ以上の編集や引用は難しいです。

 

ということで

◎(Ⅰ)電子書籍

✕(Ⅱ)本    となります。

 

ただし、本については

工夫の余地があるように思います。

 

「2-4 書き込みがラクなのはどっち?」

で見たように、

本は圧倒的に書き込みがラクです。

 

活字の本に手書きの書き込みを

加えたとしましょう。

 

その書き込みをもって

「編集した」

「引用した」

と言い張るのであれば、

本も編集・引用が多少はできる、

といえるでしょう。

 

この点は、

次回、もう少し詳しく

話をしたいと思います。

 

 

 

 

3 電子書籍と本の違いのまとめ

 

おつかれさまでした。

 

ここまで一気に質問を

考えていただきました。

 

参考までに私の回答をまとめます。

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大まかに見てみましょう。

私の場合は、

(Ⅰ)電子書籍

◎×3、〇×3、△×0、✕×3

(Ⅱ)本

◎×3、〇×3、△×1、✕×2

となりました。

 

△と✕のわずか1個の違いですので、

どちらが使いやすいとも言えません。

電子書籍と本の使いやすさは

 ケースバイケース」

という

まことに面白くない結論になりました。

 

ただ、

私は、電子書籍と本を

普段から使い分けており、

今回の結論は

私の実感とマッチしています。

私としては「納得」できる結果です。

 

みなさんはどうでしたか?

みなさんの結論を

表に書き留めて比較してみると

意識していないことが発見できて

面白いかもしれませんよ。

 

書き込み用の表を

置いておきますね。

 

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どうですか?

少なくとも電子書籍(媒体)では

「2-4 書き込み」しにくいでしょう?

(イジワルですね。すみません。)

 

みなさんが

使い分けを考えるときに

今回の機能の比較が

参考になったら嬉しいです。

 

 

 

 

4 おまけ

 

おまけです。

今回の話題である

(Ⅰ)電子書籍と(Ⅱ)本の違いは、

いつもの

文字と媒体の分類の図からすると

どこの話になるでしょうか。

 

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答えはこちらです。

 

 

(Ⅰ)電子書籍と(Ⅱ)本の

機能を比べているので、

(Ⅰ)電子書籍

  =(3)③活字の表示の電子媒体

(Ⅱ)本

  =(3)①活字が直接印字された紙

のお話でした。

 

 

 

 

ちなみに

電子書籍や本に

 手書き文字で書き込んだら

 違うのでは?」と

疑問に思った人、おられますか。

あなたはひねくれ者ですね。

ですが、おっしゃるとおりです。

 

そこの部分だけは、 

(Ⅰ)電子書籍

  =(3)③電子媒体上の手書き文字

(Ⅱ)本

  =(1)①紙に書かれた手書き文字

の話にもなります。 

 

次回は、

電子書籍(電子媒体)と

本(紙媒体)の違いとして、

書き込みや編集・引用について

もう少し具体的に話をしてみます。

 

おつかれさまでした。

 

 

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Book of the Dead of the Priest of Horus, Imhotep (Imuthes)

Period:Early Ptolemaic Period
Date:ca. 332–200 B.C.
Geography:From Egypt; Probably from Middle Egypt, Meir
Medium:Papyrus, ink

Book of the Dead of the Priest of Horus, Imhotep (Imuthes) | Early Ptolemaic Period | The Met

 

 

 

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