(冒頭の作品)
『踏舞会 上野桜花観 遊ノ図』
A Dance Party: Enjoying Cherry Blossom Viewing at Ueno (Tōbukai Ueno ōka yūran no zu),March, 1887
Artist:Yōshū (Hashimoto) Chikanobu (Japanese, 1838–1912)
Period:Meiji period (1868–1912)
Date:March, 1887
Culture:Japan
Medium:Triptych of polychrome woodblock prints; ink and color on paper
Dimensions:Image: 14 in. × 28 1/4 in. (35.6 × 71.8 cm)
Classification:Prints
https://www.metmuseum.org/art/collection/search/55408
もじのすけです。
1 新年度の始まり
今年の桜は遅咲きですね。
もじのすけの住んでいる町では、散り始めていますが、雨と風に耐え、咲いています。みなさんのお住まいの町はどうでしょうか。
もじのすけの近況としては、たくさんの仕事をこなそうとして、目が回っています。
年度の終わりとはじまりで、あいかわらずせわしなく活動しています。
このブログとしての本当の新年度スタートは4月4日のはずでしたが、忙しさのあまり、お休み告知もなく、しれっと更新を休んでしまいました。すみません。
ということで、文字ブログとしては、今日(4月11日)から、新年度のスタートです。
2 予定を文字で書かないとき
今回は最近もじのすけが気をつけていることを、書いてみます。
「一日の予定を文字で書く」
これです。
これをするだけで、ずいぶん精神が安定しています。
逆に、書かないとどうなるか。
私の一日はこんな感じになります。
朝起きて、仕事に行って、メールを見て返信。電話がかかってきて対応して、相談事に返事をして、机の上の書類を片づけたり、お客さんや職場の人と打ち合わせたり。
そうこうしているうちに、お昼が来て昼ご飯を食べる。午後も午前中と同じようなことをする。「あれをやろう、これをやろう。」と思っていた宿題が進まない。そして夕方に突入。夕飯を食べて、いよいよ宿題にとりかかろうとするも、頭がつかれて働かない。やる気を起こすためにネットで動画を見る。あれれ、気がついたらもう家に帰る時間に。
「ああ、宿題が終わらなかった。明日どうしよう。」とクヨクヨ考えつつ帰宅。お風呂に入って本を読んで寝る。早起きできたらいいなと思うも、目が覚めたら早起きではない時間になっている。
みなさんはどうですか。
私はこんな一日だと、あまり気分がよくありません。
自分の決めたこと以外のことに振り回され、作業中にほかのことが気になってしまいます。作業中にほかの用事が割り込んできて、作業を中断・変更することはしょっちゅうです。
そして、一日の終わりに「ああ、やるべきことが全然進んでいない。あれもやりたかったのに!」という気持ちになるのです。
そんなときの私は「水槽の中の何匹もの金魚を目移りしながら見続ける」という状態と言ってよいでしょう。これはつかれます。そして、あっという間に一日が過ぎてしまい、しようと思ったことが何もできていないのです。
これはよくないですね。
みなさんはこんな状態になることはありますか。
私としては、「こんなしんどいのは、私だけであってほしい。」と思ったり、「でも、私だけじゃなくみんなもそうだったらホッとするかも。」と思ってみたり。
たまに出張に出てみると、都会ほどつかれた顔の人が増えているなあという印象を受けます(独断と偏見です)。さきほどの金魚の例でいえば、金魚の数がとても多いのかもしれませんね。多くの人のつかれた様子を見ると、私と同じように、「よくない意味で1日がアッという間に過ぎる」という心境の人はけっこういるのでは、と思ってしまいます。
3 予定を文字で書くとき
最近は予定を文字で書くので、精神的にずいぶん楽になっています。
予定を文字で書くと、感覚はどうなっていくでしょうか。
私の場合、予定のそれぞれの時間枠中に、作業を書き込みます。
例えばこんな感じです。
「10:00~11:00 ○○さんと打ち合わせ」
「11:00~11:30 ○○の書類作成」
「11:30~12:30 昼食」
「12:30~13:00 ネット」
「13:00~13:30 メール」
「13:30~14:00 予備」
「14:00~14:15 ○○さんに電話で確認する」
このように予定を文字で書くと、その時間枠ごとに自分の決めた作業は1つとなります。そうすると自分の決めた作業に集中できます。他のことが浮かんでも、とりあえず頭から離すことができます。
作業中に予定が割り込んできても対処しやすくなります(割り込み対応)。
文字に書いた作業と、1日の中の予備の時間や全体のバランスと、割り込んできた作業を比べることができますので。
作業がずれ込んでも対処しやすくなります(ずれ込み対応)。
作業が遅れて時間がずれてきても、時間枠の開始・終了の時刻を書き直せば大崩れしません。
「10:00~11:00 ○○さんと打ち合わせ」
「11:00~11:30 11:30~11:45 ○○の書類作成」
「11:30~12:30 11:45~12:30 昼食」
「12:30~13:00 ネット」
「13:00~13:30 メール ○○の書類作成」
「13:30~14:00 予備 メール」
「14:00~14:15 ○○さんに電話で確認する」
時間通りに進めていくと、自分の決めたとおりに物事が動く感じがあり、自分が自分の生活を動かしている、という実感がわきます。
考えてみると、流れている時間は文字ではありません。目に見えません。ですが、開始時刻・終了時刻や作業を数字や文字で表すことによって、目に見える形にもっていくことができます。自分の目に見える形にすると、その時間を意味づけすることになります。
自分の時間を自分で意味づけする。
予定を文字で書けば、目に見えない時間・まだ来ていない将来の時間に、今から自分なりの意味を与えて見ることができる。
これはとても創造的なことだと思います。
金魚で言えば、「水槽の中の金魚に名前をつけて、見る順番を決める。そうすれば、目移りしないで1匹ずつ確実に見ていくことができる。」ということでしょう。
自分の決めたことに集中して目移りしない、ということは、不安がなるべく発生しないようにする工夫でもあります。
私たちが予定を文字で書くとき、目に見えない「時間なるもの」を、文字で目に見えるようにしています。文字によって時間が目に見えるようになれば、文字で書いてあること以外に目移りしなくなり、自分を集中させることができる。だから不安が発生しにくくなります。
「予定変更や予定のずれ込みが発生したら、予定を立てても意味ないじゃないか。」そんな疑問を持った人がいるかもしれません。
ですが、そんなときは、予定変更やずれ込みに合わせて予定を書き直し、それから後に、書き直した予定にしたがって作業すればよいだけです。
こうすれば理論上、常に自分で決めたとおりに物事が進んでいることになります。屁理屈かもしれませんが自分に自信がつきますよ。
「予定を文字で書くこと」は「文字にならない時間を、文字で表し、自分のものとすること」。
その精神安定の効果は計り知れません。
私は時間を支配している感じをより味わいたいと思い、プライベートも含めた一日の予定は手書きで紙に書いています。ですが、仕事上のスケジュールは編集・情報共有しやすいように活字にもしています。
手書き文字と活字のどちらがよいかは好みの問題でしょう。
「スケジュールを立てるときに、手書き文字と活字のどっちを使ったらよいか、もう少し検討してみたい。」という方には、過去の記事があります。こちらをごらんください。
活字であれ、手書き文字であれ、
「一日の予定を文字で書く。」
これはおすすめですよ。
雪月花 吉野Cherry Blossoms at Yoshino (Yoshino), from the series Snow, Moon, and Flowers (Setsugekka),ca. 1833
Artist:Katsushika Hokusai (Japanese, Tokyo (Edo) 1760–1849 Tokyo (Edo))
Period:Edo period (1615–1868)
Date:ca. 1833
Culture:Japan
Medium:Polychrome woodblock print; ink and color on paper
Dimensions:9 7/8 x 14 5/8 in. (25.1 x 37.1 cm)
Classification:Prints
https://www.metmuseum.org/art/collection/search/56138
上杉謙信の手書き文字から作った
「けんしんフォント」無償公開中
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http://mojinosuke.hatenablog.com/entry/2017/04/06/130000
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