もじのすけ の文字ブログ

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文字について考えたことをつづっています

文字と媒体の関係 (3)②活字の紙の写し

 

 

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Eastern Coast of Rügen Island with Shepherd

Artist:Caspar David Friedrich (German, Greifswald 1774–1840 Dresden)
Date:ca. 1805–6

Caspar David Friedrich | Eastern Coast of Rügen Island with Shepherd | The Met

 

 

【目次】

 

 

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もじのすけです。

 

 

1 はじめに

 

「文字と媒体の関係」シリーズの

第4回目です。

 

シリーズの前回の記事はこちらです。
mojinosuke.hatenablog.com

 

 

ちなみに

第4回目の記事なのに

今回のタイトル番号が

(3)②になっているのは

けっして間違いではありません。

 

このシリーズの

前々々回の記事

(1)①手書き文字の紙

前々回の記事

(1)②手書き文字の紙の写し

前回の記事

(3)①活字が直接印字された紙

でした。

 

今回の記事は

(3)②活字の紙の写し

です。

 

これらの番号は

今後の分類のために使っています。

 

話が進むにつれて

この分類番号が意味を持ってきます。

 

 

この

「文字と媒体の関係」シリーズですが

定期更新記事のときもあれば、

不定期更新記事のときもあります。

 

 

 

長いシリーズになると思います。

1回1回の記事は

できるだけ短くしようと思います。

適当なタイミングで

記事同士の関係図を作ろうと思います。

 

それではさっそく始めましょう。

 

 

 

2 現代の活字の紙の写し

 

みなさんは、自分の身の周りで、

「活字が紙にコピーされた物」

といえば、

どんなときの物を想像しますか?

 

 

私の場合は、

まず思い浮かぶのは、

活字文書のFAXを受け取ったとき

です。

 

次に思い浮かぶのは、

各種書類の控えを手元に置くために

コピーをとったときです。

 

 

問題は、パソコンで作った文章を

プリンタで紙に印刷したときです。

 

このプリンタから出力された紙は、

原本でしょうか。写しでしょうか。

 

画面上に表れた文章を

原本と考えるのであれば

プリンタで出力した紙は

「写し」になることでしょう。

 

考え方にもよりますが

私としては、

「紙」を基準として考えて

原本、写しを決定したいと思います。

 

パソコンの画面上に表れた文章は、

何物でもない。

 

それをプリンタで出力した紙は

文字の文書の「原本」。

 

それをコピー機やFAXで複写したものが

文字の文書の「写し」。

 

このように分類したいと思います。

この点は、このシリーズの

前回の記事でもご説明しました。

 

 

 

 

 

3 活字の写しが流通した時期 

 

活字の紙の写しが流通した時期は、

コピー機の発達の歴史と重なります。

 

コピー機の歴史を

わかりやすくまとめた記事は

こちらの記事とWikipediaです。

www.copyki-pr.com

 

 

日本における

コピー機(複写機)の歴史には、

電球で有名な

ジェームズ・ワットやエジソン

かかわっています。

 

ジェームズ・ワットが1779年に

初めて複写機(コピー機)を

発明しました。

 

今の複写機(コピー機)には

大きく分けて

「ジアゾ複写機」と「PPC複写機」が

あるようですね。

概要

初めて事務機として幅広く使われた複写機は、ジェームズ・ワットによって1779年に発明されたものである。ワットは、インクが裏まで染み込みやすい薄い紙を使い、それに別の紙を重ねて圧力を掛けることによって、紙から別の紙に内容を転写する手法を考案した。ワットの複写機は商業的成功を収め、20世紀まで利用されていた。
現在使われている複写機の種類には、大きく分けてジアゾ複写機(ジアゾ式複写機)とPPC複写機(plain paper copier、普通紙複写機)がある。現在ではほとんどがPPC複写機であるが、ジアゾ複写機も設計図面用(特にA2判以上の大判用紙)に根強い需要がある。

 

今、みなさんの脳裏には、

「ジアゾ?」「PPC?」と

浮かんでいるのでは。

 

私も調べるまでは、そうでした。

ジアゾ複写機は、

感光紙に光を当てるやり方で、

青焼きコピー機とも言われていました。

 

一昔前、年賀状によく使われていた

理想科学工業株式会社の

プリントゴッコ」は

ジアゾ複写機と同じ原理だそうです。

 

私も使った時期がありました。

 

 

若かりし頃の所ジョージ

「プッププププププ、プリントゴッコ

というフレーズで憶えている方も

多いのではないでしょうか。

www.youtube.com

 

 

初期は

「ビックリしたナァ、もう」

三波伸介のCMだったようです。

www.youtube.com

 

そして、

怪しさ満載、ぎらついていた頃のタモリ

www.youtube.com

 

所ジョージといい、

クセのあるCMが

多かったですね。

 

 

90年代に入るとクセがない

仕上がりのCMになっています。

 

鷲尾いさ子仲村トオルの奥さん)

www.youtube.com

 

高嶋政伸

www.youtube.com

 

 

 

懐かしさのあまり、

思いっきり脱線してしまいました。

 

 

 

 

コピー機の会社として

みなさんもよくご存知の

リコーは、

まさにジアゾ複写機とともに

発展した会社でした。

 

ですが

すでに本体や消耗品の販売を

終了したようです。

 

本体の販売終了

www.ricoh.co.jp

 

消耗品の販売終了 

jp.ricoh.com

株式会社リコー(社長執行役員:三浦善司、本社:東京都中央区)は、2016年3月末日をもってジアゾ複写機(青焼きコピー機)の消耗品の販売を終了いたします。

  リコーは、ジアゾ複写機の消耗品である感光紙の提供のため1936年に設立され(当時は理研感光紙株式会社)、感光紙に加えジアゾ複写機本体も提供することで、日本の産業や 社会の発展に貢献してまいりました。近年の急速なネットワーク化やデジタル化などにより需要が減少し、2007年にはジアゾ複写機の製造を終了しておりましたが、この度、感光紙などの消耗品の 販売を終了させていただきます。長年ご愛顧いただき、誠にありがとうございました。

  今後はより高機能で使いやすく進化したデジタル広幅複合機により、お客様のビジネスに貢献してまいります。そしてさらに、お客様に安心、満足、感動していただける新たな製 品・サービスの提供と価値創造を続けてまいります。引き続き、リコー製品をご愛用いだけますようお願い申し上げます。

https://jp.ricoh.com/info/2015/0304_1.html

 

ここにもデジタル化の流れが

表れていますね。

 

 

現在みなさんが使っているコピー機は

PPC複写機のようです。

 

PPC複写機は、ジアゾ複写機とは異なり、

普通の白い紙を使えるので、

白焼きコピー機といわれていたようです。

 

1959年が世界初ということで、

日本に伝わったのはそれ以降のようです。

PPC複写機
PPC複写機(普通紙複写機)は、1938年にアメリカのチェスター・F・カールソンによって、後にゼログラフィと呼ばれる基本技術が発明された。その特許を米ハロイド社(現在のゼロックス)が買い取って製品の開発を進め、1959年に世界初の事務用PPC複写機が開発された。その後、リコー、キヤノンなどからも製品が開発され、現在に至っている。ジアゾ複写機のことを青焼き複写機と呼ぶのに対して、PPC複写機のことを白焼き複写機、白焼き機と呼ぶことがある。

複写機 - Wikipedia より

 

1955年、アメリカのハロイド社は、この技術と、光が当たると電気抵抗が変わる「光導伝体」の技術を組み合わせ世界初の複写機を開発しました。これが後のゼロックスです。
日本では1962年に富士ゼロックスゼロックスの複写機を普及しはじめました。これ以降、コピー機はオフィスに欠かせないものになりました。

日本におけるコピー機誕生の歴史|コピー機 複合機 お役立ちガイド 

(先ほどの記事)

 

こうしてみると、

日本における複写機(コピー機)が

流通したのは1962年ころから

のようですね。

 

そして、実際には

コピー機の流通とともに

活字の紙の写しが流通しています。

 

そうすると

日本での活字の紙の写しの流通は

1960年代ころから現在まで

といってよいでしょう。

 

 

 

 

4 まとめ

 

今回の話は、

(3)②活字の紙の写し

でした。

 

このシリーズでこれまで話をしたのは、

(1)①手書き文字の紙

(1)②手書き文字の紙の写し

(3)①活字が直接印字された紙

(3)②活字の紙の写し 

でした。

 

 

 

これまでの話と今後の話の整理のために

流通の時期の変化の流れを

図にしてみます。

 

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縦に、手書き文字、活字。

横に、紙の原本、紙の写し。

 

次は

これらの関係をもとに、

みなさんにとって

今一番なじみのある媒体

「電子媒体」

について考えたいと思います。

 

 

おつかれさまでした。

 

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Paper Weight

Date:1800–1883
Geography:Made in France
Medium:Glass

Paper Weight | The Met

 

 

 

 

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